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遺言書はどのくらい書かれているか

こんちには、税理士の佐々木です。

遺産分割争いが近年増加傾向にあるということを以前のブログでご紹介させていただきましたが、その解決方法として
遺言を残すという方法があります。
令和2年7月から法務局による自筆遺言保管制度が始まります。国としても遺言書という制度を広めたいという考えがあるようてす。 
では現在遺言書はどのくらい書かれているのか、確認していきましょう。
今回は一般的な自筆証書遺言と公正証書遺言 について調べていきます。 

自筆証書遺言
自筆証書遺言とはその名の通り自分で書く遺言です。
この自筆証書遺言は相続が発生したら家庭裁判所で検認を受ける必要があります。この検認とは裁判所で「確かに遺言書の存在がありました」ということを相続人を集めて確認してくれる手続きになります。
その遺言書の有効性などを検証してくる制度ではありません。 
その検認がどのくらい行われているか、裁判所データ「家事審判・調停事件の事件別新受付件数」からグラフを作成してみます。

公正証書遺言
公正証書遺言とは、公証人役場で公証人に遺言書を作成してもらう遺言書です。公証役場で保管され、相続発生後に検認は不要です。 
相続開始時に検認しないので、生前の作成時の数字になりますが、作成数を見てみましょう。 
日本公証人連合会の遺言公正証書作成件数をグラフにしてみます。


自筆証書遺言書については平成21年13,963件、それに対し平成30年17,487件と1.25倍になっています。
公正証書遺言については平成21年77,878件、平成30年110,471件と1.41倍と増加しています。 

公正証書遺言の方が増加率は高いですが、両方とも増加傾向にあるようです。
また、平成30年だけみると、公正証書遺言の作成数は、自筆証書遺言と比較して6倍ですので多くの方は安心感のある「公正証書遺言」を作成されるようです。 

でもこれは亡くなった人の人数によっ普及率は変わってきますので、「自筆証書遺言の検認数」と「公正証書遺言の作成数」と「死亡者数」をグラフにしてみます。


並べてみると少しずつではありますが、普及率も増加傾向にあるようです。しかし、それでも平成30年で9.4%と決して高いとはいえません。 
今後の遺言書の普及増加が遺産分割争いの増加に歯止めをかけるかもしれませんね。 

注意点として遺言書を残せば遺産争いが円満解決というわけではありません。 
遺言書が出てきて、「親と結託していた・無理やり書かせた」などと遺言書があることにより相続人間が険悪になるケースもあるのです。 
確かに遺言書があることにより、調停等の問題など法的な争いはクリアできるかもしれません。
ただ、人間の心情的な争いは、人間の心で解決するしかありません。

繰り返しになりますが、生前にしっかり伝えるということが相続争いからご家族を守る一番の対策かと思います。